上田市鹿教湯(かけゆ)温泉にある「文殊堂」。
実はわたくし初めて訪れました。灯台下暗しとはこの事です・・・。
行ってみて思ったのは「とにかく素晴らしい」の一言。
心身共に癒され、感動いたしました。
文殊菩薩様が鹿に化けて導いたと言われる「鹿教湯温泉」、神秘的な雰囲気と荘厳なお寺、そして新緑の中を歩ける遊歩道は、若い方にも是非訪れて欲しい美しき場所です。
デトックス、ストレス解消にもなりそうなパワースポットと呼べる!
それでは参りましょう~。
鹿教湯温泉「文殊堂」
上田市鹿教湯温泉、松本市に抜ける「三才山トンネル」の手前にあるひなびた温泉です。
人通りもまばらな温泉街ですが、細い路地に入ると何とも言い難い風情が溢れる所。
旅館の看板、温泉まんじゅう、古い建物、そして何処からか香って来る温泉の匂い。
一昔前まではそれは賑やかだった温泉街ですが、現在はひっそりとした雰囲気が、また違った意味で良い空気を感じさせてくれます。
鹿教湯温泉の有名ホテル【斎藤ホテル】手前の道、湯坂を下って行きますと、「サラサラ」と流れる内山川のせせらぎが聴こえて来ます。
澄み切った透明な川の水、少し冷たい空気が鼻の中に入ってきます。清々しいとはこの事ですな。
五台橋
内山川に架かる「五台橋」は、この世と神の世を繋ぐ橋。
屋根が付いていて、少し丸味を帯びた木の橋は趣きがあります。
橋の中央にはベンチが。
ぼんやりと灯る街燈の灯りと新緑、川の流れ。
ぼ~~~っと座ってみれば、嫌な事全てを忘れそうな気分になりますね。
文殊の湯
五台橋手前には公衆温泉浴場「文殊の湯」もあります。このお湯は単純温泉で、5つの源泉から湧き出るお湯を混合させていて、湯治湯としても利用されています。
一般の方は¥300で入湯出来ます、営業は朝9:00~夜21:00まで。
遊歩道
文殊堂に上がる石段を通り過ぎ、少し歩くと見えてくるのが「みどり橋」。
紅葉橋、万年橋と、他にも遊歩道途中には橋がありますが、苔むした橋はどれも非常に風情があって素敵です。
みどり橋と紅葉橋は夫婦橋なので、ご夫婦で渡ると幸せに暮らせるという言い伝えがあります。
遊歩道を進むと山道ではありますが、月見の名所「月見堂」,眺めの素晴らしい展望台、その他にも神社、観音様、お寺などが数か所あります。
空気が清涼で気持ちが良く、小鳥の鳴く声を聴きながら新緑の中をゆっくりと歩いてみるのをお勧めします。
緑と清々しい空気が全身を包みますよ。
文殊堂
五台橋の近くに46段の石段がありますので、そちらを登ります。
可愛らしいお顔のお地蔵様が並び、その奥に「文殊堂」が見えます。
背の高い杉の木が歳月を感じさせ、文殊堂のそのあまりの古さにただ驚きました。
文殊堂は江戸時代中期の建物で、長野県の県宝となっています。
文殊菩薩様が祀られている「日本三大文殊」の一つ。
物凄く年期の入った建物で、威厳を感じさせます。堂内の天井には色とりどりの絵が描かれていて素晴らしい、龍、着物をまとった女性、男性・・・赤や緑、青の彩色で、昔の人々の様子を生き生きと描いていあるのが印象的。
見事な彫刻も施されています。
右手にある赤い涎掛けをした石造の顔が、私にはどうしても「宇宙人」にしか見えません、人間離れしたその顔つきが不思議で、神秘的。
神様とは実は宇宙人だったのでは?などと考えてみたりもしました。
薬師堂隣にいるお地蔵様達
文殊堂奥には薬師堂がありますが、病を癒す神様として信仰されています。
そして薬師堂手前のエリアにはこのような石像が沢山並んでいるのですが、亡くなった方を祀られたもののようです。
それぞれのお地蔵様の下の台には何かしらのメッセージが刻まれており、ご家族からのものなのでしょうか、深い思いが伝わってくるようです。
どのお地蔵様も違うお顔で、ホンワカとした優しい物もあり、ほのぼのとした気分になります。
そして
「人間とは、人生とは、宇宙とは一体なんぞや?」と思わずにはいられません。
文殊堂の本堂の端に腰かけ、人間の営みの長い歴史に思いをはせてみたくなりました。
日常の中では考えもつかないような思い。
そんな気分になるのもこのロケーションの素晴らしさのおかげです。
こんな美しい場所に来ないのは、本当にもったいないですよ。
鹿が見守る鹿教湯温泉です。
上田市鹿教湯温泉の場所とアクセス
*車で
上信越自動車道 → 東部湯の丸IC → 国道18号から152号丸子町方面へ、その後254号松本方面→ 鹿教湯 ※東部湯の丸ICより50分
*電車で
北陸新幹線 → JR上田駅下車 → バス(千曲バス「鹿教湯温泉行き」)・タクシー → 鹿教湯 ※上田駅よりバスで70~40分
まとめ
鹿教湯温泉には病院もある事からご年配の方を多くみかけますが、若い方にこそ訪れて欲しい場所です。
きっとその素晴らしさに感動しますよ!
是非足を運ばれてみて下さい。